AI初心者が知っておくべき「AIの4つの種類」とその役割

AI初心者が知っておくべき「AIの4つの種類」とその役割

AIという言葉が急速に広まり、「AIにはどんな種類があるのか」「何ができて、どう使い分ければよいのか」と疑問を持つ方も増えています。一口にAIといっても、その役割や使われ方は様々で、目的に応じて種類を正しく理解することが重要です

現在、広く使われているAIは、その役割から大きく4つの種類に分けて考えることができます。

① 見分けるAI

② 予測するAI

③ 生み出すAI

④ 実行するAI

見分けるAIは、画像や文章などを識別・判定する役割を担い、予測するAIは過去のデータから将来の傾向を導き出します。生み出すAIは文章や画像などのコンテンツを生成し、実行するAIは判断から実行までを含めて業務を前に進めます。

AIの種類を知ることは、単なる技術理解ではなく、「どこまでAIに任せられるのか」「どう使えば業務が楽になるのか」を考えるための足掛かりでもあります。

本記事では、ワークフロー型AIエージェント「SamuraiAI」の開発を手がける株式会社Kivaに所属する筆者が、AIの種類とその違い、そして今注目されているAI活用の考え方について分かりやすく解説いたします。

AIは「役割」によって大きく4種類に分けられる

「AIにはどんな種類があるのか?」と調べている方がまず知りたいのは、技術的な分類ではなく、それぞれのAIが何をしてくれるのかではないでしょうか。そこでここでは、AIを「役割」の違いで整理し、代表的な4つの種類に分けて紹介します。

◆AIの種類一覧

AIの種類

名称

主な役割

得意分野

① 見分けるAI

識別系AI

情報を分類・判定する

画像・音声・文章の判別

② 予測するAI

予測系AI

将来の傾向を推測する

売上・需要・リスク予測

③ 生み出すAI

生成系AI

コンテンツを作る

文章・画像・コード生成

④ 実行するAI

AIエージェント

判断して行動する

業務プロセスの自動実行

この表からも分かる通り、「AI」と一括りにされがちな技術も、それぞれ役割が大きく異なることが分かります。以下に、各種類の特徴を順に解説いたします。

① 見分けるAI:識別系AI

「見分けるAI」は、画像・音声・文字などの情報をもとに、「これは何か」「どの分類に当てはまるか」を判断するAIです。人間の感覚に近い役割を担い、すでに私たちの身近な場面で広く使われています。

◆見分けるAI(識別系AI)の主な用途

・画像から人物や物体を識別する

・文章がスパムかどうかを判定する

・音声データを文字に変換する

このタイプのAIは、正解が比較的明確な判定作業を高速かつ安定して行うのが得意です。一方で、判断結果をもとに次の行動を決めたり、業務全体を動かしたりする役割は基本的に担いません。

② 予測するAI:予測系AI

「予測するAI」は、過去のデータや傾向を分析し、「次に何が起こりそうか」を推測するAIです。数字や履歴データを扱う業務で活用されることが多く、意思決定の材料を提供する役割を持ちます。

◆予測するAI(予測系AI)の主な用途

・売上や需要の予測

・解約や離脱の可能性の算出

・異常値やリスクの検知

予測系AIを利用する上で重要なのは、予測するAIは「未来を確定させるわけではない」という点です。あくまで確率や傾向を示すものであり、その結果をどう解釈し、どう動くかは人や別の仕組みに委ねられる点に注意が必要です。

③ 生み出すAI:生成系AI

「生み出すAI」は、文章・画像・プログラムコードなど、新しいコンテンツを生成するAIです。特にここ数年、「AI」と聞いて多くの方が真っ先に思い浮かべるのは、この生成系AIでしょう。近年話題になっているAIの多くは、この生成系AIに分類されます。

生み出すAI(生成系AI)の主な用途

・指示に応じて文章やアイデアを作成する

・画像やデザイン案を生成する

・プログラムコードの下書きを作る

生成系AIは、考える・作る作業を効率化する点で非常に優れています。ただし、生成した内容を業務として実行したり、状況に応じて判断を切り替えたりすることは基本的にできません。多くの場合、人の確認や判断を前提とした使い方になります

④ 実行するAI:AIエージェント

「実行するAI」は、目的を理解し、必要な情報を集め、判断しながら行動するAIです。一般に「AIエージェント」と呼ばれ、他の3種類のAIのように、判断や生成をするだけで終わらず、業務を前に進める役割を担います。

他のAIが出した結果を組み合わせながら、「調べる → 判断する → 実行する」という一連の流れを自律的に行える点が特徴です。弊社が提供する「SamuraiAI」も、業務を理解して自律的に動くAIエージェントのひとつです。

◆実行するAI(AIエージェント)の主な用途

・複数の情報源を調査し、結果を整理した上で次のアクションを実行する

・問い合わせ対応や社内業務など、一連の業務フローを自動で進める

・状況に応じて手順を切り替えながら、タスクを完了させる

実行するAIは、単体で何かを生み出すというよりも、識別系AI・予測系AI・生成系AIなどを組み合わせて使う存在です。そのため、部分的な作業支援にとどまらず、業務全体の自動化や省力化につなげやすいという大きな強みがあります。

「特化型」と「汎用型」という分類もされる

なお、AIは「特化型AI」「汎用型AI」という切り口で分類されることもあります。

特化型AIとは、画像認識や需要予測など、特定の目的に特化して設計されたAIのことです。現在、ビジネスや日常生活で実際に使われているAIのほとんどは、この特化型AIにあたります。

一方の汎用型AIは、人間のように幅広いタスクを理解し、未知の課題にも柔軟に対応できるAIを指します。ただし、この領域の研究は活発に行われていますが、2026年1月現在において、汎用型AIはいまだ実用レベルには至っていません。

そのため本記事では、「理論的な分類」よりも、実際に何ができるのかをイメージしやすい役割別の分類として、「見分ける」「予測する」「生み出す」「実行する」という整理方法を採用しています。

AIの各種類における製品・サービス例

前項では、AIを4つの種類に分けて整理しましたが、ここでは、それぞれのAIが実際にどのような製品やサービスとして使われているのかを、具体例とともに紹介します。

一度は聞いたことがあるような有名なものから、特定の業界で深く浸透しているものまで選定しております。

① 見分けるAI(識別系AI)の製品・サービス例

製品・サービス

概要

Amazon Lookout for Vision(自動品質検査)

工場の製造ラインに設置したカメラ映像をもとに、製品の傷や欠けなどの異常を自動で検知します。人の目による検品作業を補完・効率化する用途で使われています。

ベーカリースキャン

パン屋のレジで、トレイに載ったパンの種類や個数を画像から瞬時に識別し、会計処理を自動化するサービスです。小売業における識別系AIの代表的な活用例です。

各社の顔認証ゲート

空港の入国審査やオフィスの入退室管理などで、登録された顔データと照合し、本人確認を行います。画像認識技術を使った識別系AIが社会インフラの一部として定着しています。

上記のような製品・サービスに共通しているのは、人が目視や感覚で行っていた「確認・判定作業」をAIに置き換えている点です。見分けるAIは、業務フローの中でも特に「人手がかかる」「属人化しやすい」工程に組み込まれやすく、品質の安定化や作業時間の短縮に直結しやすいAIといえます。

② 予測するAI(予測系AI)の製品・サービス例

製品・サービス

概要

Salesforce Einstein

営業活動や顧客データをもとに、商談の成約確度や顧客の解約リスクなどを予測します。営業やカスタマーサポートの優先順位付けに使われています。

Prediction One

専門的なデータサイエンスの知識がなくても、来客数予測、価格予測、故障予兆検知などを行えるツールです。幅広い業界での予測業務に対応しています。

ローソンのAI発注システム「AICO」

天候、曜日、過去の売上、周辺イベントなどのデータをもとに、商品の需要を予測し、最適な発注量を提案します。小売業における需要予測AIの実用例です。

これらの予測系AIは、「判断そのもの」を自動化するというより、判断の精度を高めるための材料を提供する役割を担っています。特に、勘や経験に頼りがちだった領域に数値的な根拠を与えることで、業務の属人化を防ぎ、意思決定のスピードと再現性を高める用途で活用されています。

③ 生み出すAI(生成系AI)の製品・サービス例

製品・サービス

概要

ChatGPT / Claude / Gemini

文章作成、要約、メール文の下書き、プログラムコードの作成など、テキストを中心とした幅広い創作作業を支援します。

Adobe Firefly

PhotoshopなどのAdobe製品と連携し、テキスト指示から画像やデザイン素材を生成・加工します。デザイン制作の効率化に使われています。

Suno AI

歌詞や楽曲イメージを入力するだけで、ボーカル付きの楽曲を自動生成します。音楽制作分野における生成系AIの代表例です。

上記の生成系AIは、これまで人がゼロから考えていた作業を、たたき台レベルまで一気に引き上げる用途で使われています。個人利用から企業利用まで幅広く浸透しており、作業スピードの向上だけでなく、アイデア出しや表現の幅を広げる補助ツールとして定着しつつあります。

④ 実行するAI(AIエージェント)の製品・サービス例

製品・サービス

概要

SamuraiAI

ブラウザ操作に特化した国産のワークフロー型AIエージェント。これまで人間が手動で行っていたウェブ上の複雑な定型業務を丸ごと代行します。プログラミング知識がなくても、自然な言葉(日本語)やマウス操作で自分専用の「自動化ワークフロー」を構築できる点が強みです。

Salesforce Agentforce

顧客からの問い合わせ対応において、回答だけでなく、在庫確認、返品処理、社内への報告までを一連の流れとして自律的に実行します。

Dify

生成系AIと外部ツール(カレンダー、チャット、データベースなど)を連携させ、自分専用の業務エージェントを構築できるプラットフォームです。

これらのAIエージェントに共通するのは、単体の作業ではなく、複数の工程をまとめて引き受けている点です。人が間に入らなくても業務が前に進むため、定型業務や反復作業を中心に、「作業を任せるAI」としての活用が広がっています。

AIを選ぶ際の重要な3つのポイント

ここまで、AIの種類や実際の製品・サービスを紹介してまいりました。AIには様々な種類があり、有名なサービスもたくさん存在するということは理解できたことと思います。

一方で、「では、自社ではどのAIを選べばいいのか?」と考える方も多いと思いのではないでしょうか。そこで、ここではAIを検討する際に押さえておきたい3つの視点について解説いたします。

ポイント① ツール単体か、仕組みとして使えるか

AI製品の多くは、特定の作業を効率化するツールとして提供されており、文章を生成する、画像を認識する、予測結果を出すといった用途では、十分に価値を発揮します。

しかし、業務全体においては「作業は一つで完結しない」「判断と実行が連続している」「人が間に入り続けている」というケースがほとんどです。

そのため、AIを「単体ツール」として導入するのか、業務フローの一部として組み込むのかといった違いは非常に重要になります

業務フローの一部として組み込む場合、AIは単なる便利機能ではなく、業務を前に進めるための仕組みの一部として機能します。

ポイント② 現場で使いこなせるか

どれほど高性能なAIであっても、現場で使われなければ意味がありません。現場で使いこなすためには、以下の点を確認することが大事です。

◆現場でAIを使いこなすために確認すべき点

・操作が難しすぎないか

・専門知識が前提になっていないか

・属人化せず、誰でも扱えるか

このような観点は、実務において非常に重要です。特に、AI活用が進まない原因の多くは、できることがないわけではなく、使われていないことにあります

現場の業務フローやスキルレベルに合わないAIは、一時的に試されても、やがて使われなくなってしまうことがほとんどです。

ポイント③ 業務全体を任せられるか

AI導入の目的は、作業を一部だけ楽にすることではなく、業務全体の負荷を下げることにあるはずです。そのためには、「情報収集」「判断」「実行」といった工程を、どこまでAIに任せられるかが重要になります

識別系AI、予測系AI、生成AIは、それぞれ特定の工程で力を発揮します。一方で、複数の工程をまたいで業務を進めるには、それらを組み合わせて動かす仕組みが必要になります。

この視点に立つと、AIは「作業を手伝う存在」から「仕事を任せる存在」へと位置づけが変わっていきます。

これら3つのポイントを押さえることで、AIを選ぶ際に機能やトレンドではなく、自社の業務にどう組み込むかといった実務的な視点を持つことができるようになります。

次世代のAI活用形態として注目される「AIエージェント」

本記事ではAIの種類を4つに分けて解説しましたが、近年特に注目されているのが、実行するAIである「AIエージェント」です。

その背景には、AI活用のフェーズが変わりつつあることがあります。ビジネスの現場では、「情報を集める」「内容を判断する」「次の行動を実行する」という流れが日常的に発生しています。

この流れの中で、識別系AIや予測系AI、生成AIは、一部の工程を強力に支援してくれます。しかし、判断のあとに実行が必要な場面では、結局人が間に入り続ける場面が少なくありません。

単体AIの場合、ツールを導入しても、情報は出ますが次の操作は人が行います。また、ツールごとに画面や作業が分かれていたり、部署やシステムをまたぐと止まってしまうといった分断が起きやすいのが実情です。

このような課題に対し、判断から実行までをまとめて引き受けるAIとして登場したのが、AIエージェントです。AIエージェントは、複数のAIやツールを使い分けながら、業務を前に進めること自体を目的としたAIです。

◆AIエージェントが活用される業務の例

・問い合わせ対応

・情報収集から判断、実行までの一連の業務

・部署横断の定型作業

AIエージェントが従来のAI活用と大きく異なる点は、人が行っていた段取りそのものを、目的に応じて自律的に進められる点にあります。単に答えやコンテンツを出すだけでなく、「次に何をすべきか」を判断し、必要なツールやシステムを選びながら処理を進めていくため、業務の流れが途中で止まりにくくなります。

◆AIエージェントの動作サイクル

AIエージェントの動作サイクル

これにより、人は確認や例外対応といった判断に集中できるようになり、業務全体のスピードと再現性が高まります。AIエージェントは、業務を自律的に進める存在として任せていく次世代のAI活用形態といえます。

なお、AIエージェントについては下記記事も参考になりますので、本記事とあわせてぜひご覧ください。

関連記事:担当者が10分で理解する「AIエージェント」のプロの解説初心者向け「AIエージェントと生成AI」の違いをプロが徹底解説

実行するAIをビジネスで活用するためのAIエージェント「SamuraiAI(サムライエーアイ)」

弊社が提供する「SamuraiAI」は、業務を自律的に進める「実行するAI」として設計された、国産のワークフロー型のAIエージェントです。単に回答やコンテンツを生成するのではなく、ユーザーの意図を理解し、必要な操作や手順を判断しながら、業務フロー全体を前に進めます

◆直感的に操作できるSamuraiAIのインターフェース

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SamuraiAIは、従来のRPAのように、あらかじめ決められたシナリオに沿って動く仕組みではありません。「何をしたいか」を自然な言葉で伝えるだけで、AIが状況に応じて判断し、PC上の操作や各種ツールの利用を自律的に実行します。

コードを書く必要はなく、現場担当者が自分の業務に合わせて使いながら改善できる点も特徴です。属人化しがちな業務であっても、AIに任せていく過程で標準化と自動化が同時に進み、継続的に活用できる仕組みとして定着していきます。

AIを「考える支援」から「実行を任せる段階」へと進化させたい企業にとって、SamuraiAIは、AIエージェントという次世代のAI活用形態を具体的に業務へ落とし込むための選択肢の一つといえます。

SamuraiAIについて詳しくは、下記の公式サイトをご覧ください。

SamuraiAI 公式サイト

まとめ

本記事では、AIの種類を役割ごとに整理して解説いたしました。AIの種類を調べている方の多くにとって重要なのは、単に技術的な分類ではなく、「結局、どう使えば仕事が楽になるのか」という点でしょう。

近年のトレンドを見ると、AI活用は「人を助けるツール」としてのAIから、業務を自律的に進めるAIエージェントへと進化しています。単体のAIを点で使うのではなく、判断と実行をまとめて任せるという考え方が、次世代のAI活用形態だといえるでしょう。

こうした考え方を、実際のビジネスの中で形にしているのが、「SamuraiAI」です。SamuraiAIでは、AIを「指示待ちのツール」としてではなく、自律的に動き、業務を前に進めてくれる存在として組み込むことを目指しています。

実際にAIエージェントを導入してみたい、具体的にどのような形で自社の業務に組み込めるかを知りたい方は、ぜひ下記の「SamuraiAI」公式サイトをご覧いただき、お気軽にお問い合わせください。

SamuraiAI 公式サイト